2020年3月28日土曜日

sACE2 炎症性疾患と新型コロナウィルス

新型コロナと基礎疾患の関連でACE2という受容体が注目されてる。実はこれが切断されて血中遊離しているホモログがある。どう関連しているんだろうか。

細胞表面のACE2が増えればそりゃコロナが付着しやすくなる。わかりやすい。
血中の可溶型のACE2がダミーとしてコロナウィルス表面に結合すれば、感染しにくいはず。え、血中じゃ意味なくね?て突っ込みがでるかもなので、一応書いておくと、
感染とは、付着、定着、増殖の3段階が必要です。くっついて、生き延びて、増える。
だから、肺の上皮にくっついただけじゃ感染とは言わないんだよね。
定着にも自然免疫が最初は抵抗を示すはずなので、簡単ではないのです。
サイズにもよるし可溶型ACE2がどうかはわからないけど、血管壁をいろいろな物質が透過できます。そんな感じ。だから、血中を回らなくても、いろいろ作用しうるはず。

脱線したけど、ACE2はレニンーアンギオテンシン系に関連し、どうも炎症が起きていると発現するACE2量が少ないらしい。あと、この手のことをやってる人ならわかると思うけど、炎症性疾患って多くの循環系の疾患や代謝性疾患が炎症性疾患なんだよねぇ。基礎疾患がある人って漠然と言ってるけど、炎症性疾患と言い換えられる人が多いだろうから、関係しそう。

難しいのは、sACE2とACE2がそれぞれ薬などを服用した際に発現がどのように変化するかなどかなぁ。私が思うに、疾患自体よりも薬によりこれらの発現が変化してる可能性もある気がする。例えば、継続的に服用が必要な、ある高血圧治療薬の薬物動態の1つに抗炎症作用があって…など。
NSAIDとかは割とこのメカニズムで関連しているのかもしれない。

金儲け的にちょっと考えると…
可溶型ACE2量を投与すれば、病状改善したりしない?と思ったけど、病状だと漠然としているし、炎症反応だとこの特許とかにひっかかりそうだなぁ。株があれば地味に買いたいなwオーストリアかぁ…。
https://patents.google.com/patent/JP5755448B2/ja
まぁ、投与で血圧変化が起きたりして危険そうだし、可溶型ACE2をコロナ患者に投与という用途特許を申請しても、進歩性の観点からだめだしされるだろうしなぁ。なかなか難しい。

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